ベトナムの正月「テト」

今回はベトナムの正月「テト」について、J&V SOLUTIONSのビンさんからのレポートで紹介します。
(2023年のテトは新暦で大晦日が1月21日、元旦が1月22日です。)

ベトナムのテトは伝統の祝祭行事

旧暦12月23日、オンタオを見送る

ベトナムでは、オンタオという神様が台所に居るとされています。オンタオは人間の良い行い・悪い行いを1年間分全てメモして、神様に報告する人物です。

オンタオを見送る式は、テト前の旧暦12月23日の夜に行われます。
見送り式の礼物は長い甘蔗、紙で作った服、生きている鯉、湯で鶏、おこわと果物などのことで、これらを準備して見送り式を行います。

それで、オンタオが鯉に乗って天に行くために生きている鯉を池や湖とかに放流した後で見送り式が完成します。

オンタオ見送り式の供物

テトの1週間前に家の大掃除

大掃除は日本と同じな慣習です。テト前は家族みんなで家を大掃除します。
家の客部屋、具合を掃除、供物台を綺麗にします。新年の幸運を迎えるために家を綺麗にすると言われています。

テト料理の用意

新春の時、ベトナムの供物台に置いた1種の緑色のケーキがよく見ます。これはベトナムの伝統的な料理というバインチュンです。

バインチュンは、テトの時に最も欠かせない食べ物の一つです。
もち米の中に煮た緑豆と厚い脂肪がついた豚バラ肉を入れて、バナナの葉やLá dong(ラーゾン)という葉で四角の形を包んで、8時間から12時間程度茹でます。

タンさんが作ったバインチュンとバインテト(左) / ガンさんが作ったバインテト(右)

ところで、中部、南部の料理であるバインテトはバインチュンと同等の作り方・食べ方をする料理ですが、横の長さが30㎝ほどの円柱形をしています。ベトナムは農業国であるので、テトの際には、豊作に恵まれるため天に感謝し、豊かな新年を迎えるためにバインチュンやバインテトを提供することがよくあります。

テトの飾り物、ホーチミンの花道

テトの時に、ベトナム人はテトに花を飾る習慣がありますから桃の花や黄梅など様々な花がよく売れています。

黄色はお金持ちの色ですから、黄色に関しての花を飾る人が一番多いです。毎年、ホーチミン市1区の歩行者天国Nguyen Hue通りで花道が行われます。

ビンさんが撮影した黄梅(左) / ホーチミン市で干支 ” 猫” の花道

今年の干支をモチーフにしたマスコットも飾られています。2023年の干支は日本だと”ウサギ”になりますが、ベトナムでは”猫”です。

テトの日にベトナムの伝統

テトの日に、ベトナム人はテトを祝う為に祖父母の家や両親の家や親戚の家などへ訪問します。子供は「テトのおめでとう文」を準備しました。祖父母や大人にテトを祝った後で、祖父母や大人は子供にお年玉をあげます。